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Vol.058 [ジャカルタ現地通信 12]潜入!インドネシアの市場

みなさん こんにちは!ジャカルタの下村です。

こちらの気候は雨季、乾季があれど年中25℃~35℃で非常に安定しています。
我々日本人の感覚なら1年の半分が6月、もう半分が9月というとイメージしやすいでしょうか。
(と言っても、雨季も毎日雨というわけではなく、乾季には台風もありませんが。)

ただ、そんな中でも時々体調を崩すこともあります。

タクシーやショッピングモール内ではエアコンは非常に強くギンギンに冷えていますが、逆に日中屋外でも例えばバイクに乗るときなどは長袖なのでそこそこ汗をかいたりします。

暑いも涼しいも両方が極端で、1日の中でその両方の時間が長いと風邪っぽくなることもしばしば。

また、安定しているが故か、乾季の急な雨などで一気に2~3℃変わると、これも影響は大きく私だけでなく送り出し機関のスタッフさんや面接合格後の実習生たちも時々体調を崩しています。

四季があり天気の変化、気温の変化も大きい日本の方が体への負担は大きそうに感じますが変化が比較的小さなインドネシアも決して楽ではありませんね。

今回は市場!

さて、今回はタイトルの通り、インドネシアの市場(いちば)について。

とある送り出し機関さまの計らいで、別の目的に付随する形で今回この市場も見る流れになったのですが、色々な発見があり、インドネシアの、特に実習生として日本に来る若者の生まれ育った環境や生活を知ることができたのでご紹介したいと思います。

ジャカルタには市場は・・・

私も隅々まで熟知しているわけではないのですが、どうやらジャカルタには市場は少ない様子。

州境あたりではもしかしたらありそうな印象ですが、今回訪問することになったのは隣州のブカシ北部。ジャカルタからは車で約2時間。県境には比較的近い場所ですが、のどかな農村部です。

これまで何度か訪れた、インドネシアの田舎の雰囲気が濃い場所ですね。

インドネシアの田舎の特徴は、田舎でも人(特に子供と若者)が多く活気に満ちている事なのですがここブカシの田舎もなかなかにぎやか。

ジャカルタとは違いのどかなブカシの街並み。
ジャカルタの隣州ブカシは工業都市で日系企業も多く進出しています。ただ、農村部はとてものどかでジャカルタの中心部とは別の国のよう。

さあ潜入だ

約2時間の道のりを経て無事到着。
市場はだいたい朝5時から開かれているそうで、この日訪れたのは朝9時ごろ。通常9時の市場というのはもう終わりかけの状況で、お客さんもまばらな状況ですが 地元の方の邪魔にならずに色々と見て回るにはむしろ好都合。

同行してくれたインドネシア人スタッフに案内してもらいぐるっと一周。

鶏肉…
絞めたての鶏。インドネシア語ではAYAM(アヤム)
じゃがいもパイナップル
八百屋さん。じゃがいもやパイナップルなど、日本でなじみの物も。
市場の魚やさんでは海水魚と淡水魚が手に入ります
魚はインドネシア語でIKAN(イカン)。海水魚と淡水魚がごちゃ混ぜで並びます。
右側のグラミーは日本では熱帯魚扱い。こちらでは食用。淡水魚ですが臭みがなく美味です。
お肉!
牛肉。まさに肉のカタマリ。
スパイス屋さんも欠かせません
スパイス屋さん。
ターメリックの香りでお腹が空いた。
市場の屋根はかなり低め
インドネシアのお母さん基準なので屋根はかなり低め。何度も頭をぶつけて何度も笑われた。

市場をハシゴ!

近所にもう一か所、別の市場もありますが、そっちも見てみますか?というお話があり、

もちろん!ということでハシゴ。こちらの市場は大きな工場のような建物の中がまるっと市場になっている造りで先の市場より、やや近代的。

八百屋さん
写真OK?と聞くと八百屋のお兄さんがポーズをとってくれた。ノリがいいね!
バナナの葉
ベトナムでもよく見るバナナの葉。インドネシアでも料理のお皿によく敷かれていますね。
いっぱいの唐辛子
真っ赤な唐辛子。
絶対辛いやつだ
うどん?タピオカでできた麺
うどん!?と思いきやタピオカでできていてお鍋にいれるそうです。
乾物屋さん
乾物屋さん。インドネシアも海産物はよく食べる印象です。
卵屋さん
卵のお店。インドネシアにもウズラっているんだね。
米屋さん
米屋さん。右端のあずき色のお米はどんな味がするんだろう?

市場には、日本でなじみの物から意外なものまでさまざま。実感していただけましか?ちなみにジャカルタでも時々見る青白い卵はアヒルの卵だそうです。

色々と聞いてみた

今回、訪れたこの市場は、ある送り出し機関のスタッフ、ノヴァさんの実家の近所で、彼女がジャカルタに出てくる前によく行っていた市場を見せてもらえるという形でした。

やはり地元の事は地元民に教えてもらうのが一番ですね。この市場について色々と聞いてみました。

下村    「一般的なインドネシアの家庭には冷蔵庫はだいたいあるんだよね。」
ノヴァさん 「はい。だいたい あると思いますよ。」
下村    「なるほど。それでも市場に行く人は多いんだ?」
ノヴァさん 「はい。私のお母さんは毎朝市場へ行きますよ。」
下村    「毎日なんだ?」
ノヴァさん 「はい。お母さんは子供のお弁当を作るために毎朝市場へ行きます」
      「私もよくいっしょに行きましたよ。」
下村    「インドネシアもお弁当があるんだね。近くにスーパーもあるけど、それよりも市場?」ノヴァさん 「はい。市場の方が新鮮ですから。値段もそんなに変わりません。」
      「この市場(2件目の市場)は2000年になってからできました」
      「この場所は朝は市場で夜はカフェが開いてよく人が集まりますよ。」
市場の外観
市場は中央のゲートを入って奥。夜はこの建物の前面のお店のシャッターが開いてカフェになるそう。
朝早くや夜に来れば、きっとこの広い駐車場も人と車とバイクでいっぱいになるんでしょうね。

ちなみに この写真を撮った後警備員が。通訳さんによると 「外国人(私の事)がここに何しに来たんだ?何かビジネスを始めるための視察か?」という話だったそう。本当に地元の人しか来ない場所なんですね。

市場で聞いてみると色々見えた

やはり聞いてみると色々な事が見えますね。

市場というのは冷蔵庫などの保存の方法がない状況での手段と思ってしまいましたが、冷蔵庫があっても新鮮な食材を入手するために毎朝、市場に行くというのは変わらないのですね。

また、2000年代以降でも新たに市場がオープンするということは、もはや市場はインドネシアの人々にとって食文化、生活の一部になっているような印象です。

時折地方を見ても、インドネシアという国は日本に比べると大きなスーパーは少なく感じましたが、
おそらく感じただけではなく実際に少ないのだと思います。そしてその理由は市場の存在が非常に強いから。

ベトナム ハノイでスターバックスなどのカフェのチェーン店が少ない理由として、共産主義という以外に、元々のカフェ文化がとても強く、なかなか外資のチェーン店が進出する余地がないからではないかと感じた事がありましたが、今回のインドネシアの市場とスーパーの関係も少し似ている気がします。

「お弁当文化」

また、もう一つの発見はインドネシアにもお弁当文化があるという事。
以前、受入企業様から配属済みの実習生のお弁当がとてもおいしそうに見えて、日本人の従業員の中で話題になったんだよーという声も聴いたことがあります。これも小さな時からお母さんが作ってくれていたお弁当になじみがあったからかもしれませんね。

「今までしなかった、知らなかったかもしれないけど、日本に行ったら毎日作らなくてはいけないよ。」

ではなく、

「お母さんが毎朝作ってくれてた”アレ”日本に行ったら自分で作らないといけないよ。」

の方が理解は間違いなく、かんたんですね。

そして、毎朝5時から市場に行って作ってくれたお弁当はきっと新鮮でおいしかったはず。その結果、日本へ来た実習生たちが自分で作ったお弁当もおいしそうなものになっている。

と、いうことなのかもしれませんね。

と、いうことだったらステキですね。

最後に 

今回この市場の視察をバックアップしてくださいました
送出機関K 通訳フェラさん 案内ノヴァさん 運転 アルドさん
ありがとうございました!

それでは今回は このへんで。

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