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Vol.078 [ジャカルタ現地通信 19]インドネシアのローカライズ

みなさんこんにちは!ジャカルタの下村です。

昨年は10月に入ってもなかなか雨が降らず、いつになったら雨季が始まるのか?といった状況でしたが、今年は9月になって少しずつ雨が増えてきた状況です。昨年が少し異常気象でこちらの方がいつもの雨季、というような感じでしょうか。

雨あがりのジャカルタの町
雨が降ったら無理せずコーヒーでも飲みながら止むのを待つ、が正解なのかもしれません。

この時期から春までは雨季。面接でジャカルタを訪れる予定の方は念のため雨の準備を。
また、渋滞も増えるので どうしても日程通り進まないケースも増えてしまいます・・・

ローカライズ!

さて、今回の話題はこれ、インドネシアにおけるローカライズです。
こちらには多数の日系企業や、外資系でも我々日本人にもお馴染みの企業がたくさん進出しています。
しかし、同じ企業でも日本とは商品が違ったり、サービスが違ったり。
どうやら日本とはメニューや商品の位置づけが同じではないものも少なくなさそうです。

典型的な例だと「バイク」が分かりやすいと思います。
日本にもあるもの、というよりも 今や日本が本家と言ってもいいものですが、
ここ、インドネシアでもベトナムでも バイクというものは我々日本人の感覚で言えば
原付というよりも軽自動車の方が近いポジションに見えます。

  • 人を運ぶ(最大で4人乗りまでは目撃しました。)
  • 物を運ぶ(曲芸のように器用に、テレビや冷蔵庫などの大荷物も運びます。)
  • 雨が降っても(カッパを着るから)大大丈夫
  • 普通自動車よりも本体価格も税金も安い

こちらでの用途を見るとどれも原付というよりは自動車に近い使い方という事が見えますね。
そしてそのため90ccから120cc程度のエンジンで、車体も少し大きいのですが、
これがローカライズということですね。
日本では原付は50cc。125ccのバイクも無いわけではありませんが多くはありません。
こちらで走っているバイクのほとんどはこの100cc前後です。

50CCバイクはほとんどない「ローカライズ」されています
バイクのタクシーなんかは初めて見た時は「そんなのアリ!?」と思った記憶が。

さて、こんな感じのローカライズですが 他にどのようなものがどう、ローカライズされているか見ていきましょう。

1ローカライズされた「レストラン」編

レストランはお店によってローカライズの度合いが様々です。
むしろそのお店が現地の方向けか、それとも我々日本人向けかを見分ける目安になります。

吉野家、すき屋、丸亀製麺など比較的安価な日系チェーンでは
イスラムの方向けに豚を含むメニュー自体がないお店も多いです。
また、日本と同じメニューでも味がやや、甘辛く変えられている気がする場合が多いです。
インドネシア料理に似た味付けにすることで、現地の方にウケることを意識していることが伺えます。
もちろん、我々日本人が食べてもそんなに違和感はないので絶妙な調整です。

すき屋の「チキン」かつ丼「とんかつ」はさすがにありません
すき屋のこのチキンカツ丼なんかは日本なら豚を使ったカツ丼になるところ。

1食が100000ルピア(=1000円)を超えるような、少しアッパークラスな食事になると、
豚を使用したメニュー、イスラムの方向けの豚が入っていないメニュー、両方がある状況になります。
一風堂や、日本人街ブロックMのレストランなどがこれに当たりますね。
こちらは味自体の変化はほとんど無く、日本にいるような感覚になります。
「リアルな日本食」といったところでしょうか。
インドネシアの料理が合わない・・・といった方も安心ですね。

たこ焼き!ローカライズしようがない。
これはブロックMで食べた ローカライズされていない まんま日本のたこ焼。
他の場所ではタコ入ってない!や、タコ入ってるけどチリソース・・・なたこ焼も。
かっぱ寿司では「加熱済み」メニューが多い
かっぱ寿司のメニュー。生ものが苦手な方向けに加熱済みのメニューも充実しています。
イスラム関連の他にはこういった変化も。これもローカライズのひとつですね。

2ローカライズされた「ショップ」編

ユニクロや先にご紹介したニトリ、他、例えばナイキのスニーカーやイケアの家具
こういった商品ありきのプロダクトに関してはローカライズはあまり見えません。
コンセントが現地対応のタイプに変わっているくらいでしょうか。
他には、ユニクロではサイズが違うように感じます。(日本のMサイズがこちらでのSサイズ)
そして冬物はありません。
確かに、インドネシアで生活するならダウンジャケットなどは必要ありませんからね。
バイクや自動車のようなローカライズではなく、こういった小さな変更があるだけですね。

ユニクロはローカライズなし?!
ユニクロは店内も品ぞろえも全く日本と同じ印象。
写真のTシャツのミッキーはバリ島の民族衣装。こういったインドネシア限定品も時々あるようです。
ローカライズされすぎた「ニトリ」
ニトリは大きな家具の購入方法も日本方式のまま。
「こちらのカードをお持ちください。」の日本語はむしろローカライズしなきゃ!

3「食品」編

3つ目は食品関連です。これが一番面白いかもしれません。コンビニなどどこでも買えるので手軽にチャレンジできますし、お土産にも良いかもしれませんね。
私自身、色々な商品にチャレンジしてみたのですがどうやらドリンク類とスイーツ類はほぼそのまま、
塩っけのある食べ物類は大きく違うといった状況に見えます。

ローカライズされたカップめん焼きそばUFO
焼きそばUFO。この赤い方は激辛!辛党の方へのお土産にはいいかも。
他、チキンとビーフの2種類の味のカップヌードルも。
ローカライズされたカルビーのポテチ
この写真では左側のポタビーがカルビーの商品。カルビーのポテトでポタビー!?
普通の味でも、日本のコンソメダブルパンチのように味が2倍!好きな人ははまるかも。

4 その他

ここで紹介した他には、例えばエアコンは暖房の機能がついておらず、その分価格は抑えつつもパワフル。南国仕様といったところでしょうか。
また、自動車も日本のメーカーが一番多いですが2ドアのスポーツカーやセダンは見かける事が少なく、その分ワンボックスカーやSUVをよく見かけます。
世界的な流行もありますが、田舎では、(ジャカルタでも時々)まだまだ良くない道も多いのでそれも理由と感じます。
軽自動車という規格も日本独自のものなのでこちらではほぼありません。
(軽自動車自体、日本という国にローカライズした自動車と言えるのかもしれませんね。)

このように日本にもあるもの、よくみかけるものが
インドネシアにも多くあるのですが、同じものもあれば微妙に変わっているものもたくさんです。
何が同じで何が変わっている?変わっているものはどんなふうに変わってる?
そこをじっくり見れば よりインドネシアという国が見えてきそうな気がしますね!

それではまた!

ローカライズされたC1000
私イチオシはC1000マンゴー。野菜不足になりがちなインドネシアでの生活には重要アイテム。
そしておいしい。日本でも売れると思います!


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