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VOL.034 インドネシアのラマダンとは

みなさん こんにちは! ジャカルタの下村です。

インドネシアは国民の9割以上がイスラム教。
世界最大のイスラム教国家です。
イスラム教と聞いたときに、私たちが思い浮かべるワードはいくつかあると思いますが、
その中でも上位に来るのがラマダン(断食)ではないでしょうか。

今回はこのラマダンについて ご案内いたします。
ラマダンを理解することで インドネシアの実習生や、インドネシアでの面接についても理解を深めていただけると思います!

1 ラマダンの目的とは

イスラム教には5行と呼ばれる、5つの最も大切な行いがあり、ラマダン(断食)はその1つです。(他には1日5回のお祈りやメッカ巡礼などがあります。詳しい方ならご存じかもしれませんね。)
そしてその目的は、充分に食べることができない人、飢えた人の辛さをともに分かち合おうというものです。イスラム教徒はこの断食を通してより信仰を深めるのだそうです。

2 断食って? 具体的に何をするの?

ラマダン中は、太陽が出ている時間帯は食べ物、飲み物を口にしてはいけないとされています。また、喫煙等も控えるべきこととされています。

食事は早起きして日の出前、か 日が暮れた後にとることになります。
当たり前ですが 期間中、ずっと何も食べてはいけないわけではありません。

小さなこどもや、断食ができない正当な理由がある場合は無理に行わなくて良いとされていますが、インドネシアでは イスラム教徒ではない我々外国人も、日中イスラム教徒の方の目の前で飲食、喫煙をしないなど、配慮は必要になります。

インドネシア料理は少し辛いものもありますがおいしいのでおススメではあるのですが…

3 ラマダンの期間は1か月 時期は毎年ずれる

我々のカレンダーは1年が365日の太陽暦ですが、イスラム教の正式なカレンダーは太陰暦(ヒジュラ歴)で1年は354日です。これによって1年で暦は11日づつ ずれることになります。
太陰暦(ヒジュラ歴)で9月がラマダンと呼ばれており、1か月間が断食の期間となるのですが、上記理由により、毎年毎年 少しずつ時期がずれることになります。
ちなみに、インドネシアでは 2024年 は 3月10日 から 4月9日 まで がラマダンです。

https://www.nna.jp/flashes/110732

去年、202年は3月22日から4月の21日がラマダンでした。
ずれた日数は12日なので ほぼカレンダー通りと言えますね。

4 ラマダンの後にレバランがある

1か月のラマダンを終えた後、レバランと呼ばれる長期休暇の期間となります。

断食が終わった後のお祭りの期間で、多くのインドネシア人の方々は実家へ帰省し家族と過ごすのだそうです。

インドネシアでは、レバランの前後は有給の消化を推奨する期間とされており、2024年は最大で10連休とすることもできるのだとか。(4月6日から15日。)

インドネシアでは長期の休暇期間がこのレバランのみ(もしくは大晦日、元旦前後の連休と合わせて2つ)ということから、以前、私はこちらでインドネシアのお正月と紹介したこともありましたが、知合のインドネシア人の方から、「厳密には違うよ。」との訂正を頂きました。

調べてみると今年は7月7日がイスラム歴新年(祝日)で、こちらがインドネシアのお正月のようです。

何でも似ているからと言って、かんたんに当てはめてはいけませんね。

ジャカルタは普段から連休前、週末は特に大渋滞です。

5 実習生にとってのラマダン

 1 すでに配属済みの実習生について

実習生は 組合、送出機関様から、面接前に 日本ではイスラム教の教義を優先できない場合もある事を説明され、承諾しています。

それでも できる範囲で行いたい という実習生も中にはいるかもしれません。受入企業の担当者の方には是非、ラマダン前や期間中は「無理してない?」「大丈夫?」など実習生にお声かけをしてあげていただければと思います。

 2 面接について

送り出し機関から自宅までは4時間なら近い方。8時間以上かかる実習生も。

ラマダン期間中も面接自体は可能です。

レバラン期間は送出機関様もお休みになりますので、募集、面接はできませんが、
(普段は日本語を勉強している 面接合格後の実習生候補者も スタッフの方も、多くは実家に帰省されるのだとか。)

外国人向けのレストランや商業施設などは ラマダン中も普段と同じように営業していますが、現地の方向けの場所 特にレストランは日中営業していない事も。
また、ラマダンの後半は 早めに休みに入り、帰省する方も増えるので渋滞が激しくなります。

スケジュールにもよりますが、現地面接よりも Web面接がおススメかもしれません。

おわりに

いかがだったでしょうか。すでにご存じの方も多くいらっしゃる内容と思いますが
宗教、文化を知ることで すでに会社にいるインドネシアの実習生とつきあう、
また、新たにインドネシアの実習生を受け入れる一助になればと思う次第です。

それでは また!

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