前回の記事ではやっとロンボク島の学校まで到着しました。
実際に生徒を見ると、環境に負けず非常に高いモチベーションを持っている様子がありました。
今回はその生徒たちの中から2人にインタビューをしましたので その様子をお届けいたします。
生徒へのインタビュー
学校に依頼し、男女1名づつにインタビューをさせてもらうことができました。
普段、面接に合格した候補者とはよく話をしていますが、日本語学校の生徒とお話しするのは私にとってはこれが初めての経験です。
YDB)まず最初に…これから日本へ行きたい!と思っているインドネシアの若い人がどんな考えを持っているかを知りたいのです。答えにくい質問だと思ったら、答えられません。でOKです。思ったことを素直に答えてもらえたらうれしいです。お願いしてもいいですか?
アギスさん・エカさん はい。 大丈夫です。
YDB)Q なんで、日本へ行こうと決めたの?
アギスさん : 家族のためです。ここにはいい仕事がありません。
エカさん : 日本人の仕事のしかたと文化を学ぶためです。
YDB)Q この学校に入るまではどんな仕事をしていましたか?
アギスさん : 建築の仕事です。鉄筋、コンクリートを扱う仕事です。
エカさん : 食品関係の仕事です。 野菜を販売していました。
YDB)Q 仕事の時間と休日、もし可能ならお給料はどのくらいかをおしえてください。
アギスさん : 朝8時から夕方5時までです。休日は月に2日です。給料は日本円で2万円です。
エカさん : 昼12時から夜9時までです。休みはないけど2日です。
YDB)Q ないけど2日?
エカさん : はい。本当は休みはないのですがお願いして2日、お休みをもらっています。
給料は私も月2万円ほどです。
YDB)Q 日本へ行くことは 家族とは相談した?家族の方はどう言っていますか?
アギスさん : 相談しましたが父も母も大丈夫です。
エカさん : 夫からOKをもらっています。(彼女は既婚)
YDB)Q 旦那さんは寂しくないかな?
エカさん : 寂しくないと思います。(笑)
YDB)Q お給料は何のために使う予定ですか?もし決まっていたら教えてください。
アギスさん : 家を建てたいです。
エカさん : 貯金をします。将来子供が生まれたらその子供のために使います。
YDB)Q 汚い話でごめんね。日本のトイレのことは 知っていますか?
アギスさん : はい。ちょっと心配です(笑)
エカさん : はい。私にとってちょっと汚いです。
YDB)―――これは慣れるしかないね。
YDB)Q 最後に これからの面接で心配なことは何かありますか?
アギスさん : まだ日本語が上手ではありません…(日本語で)
YDB)―――大丈夫!きっと面接には合格できるよ。合格して日本に行った後も続けようね。
エカさん : 面接のとき、とても緊張すると思います…
YDB)―――緊張は仕方ないね。緊張するのが普通だよ。もし一度目の面接がダメでも諦めないで。
視察を終えて
今回の地方の学校の訪問では初めて、面接に参加する前の段階のインドネシアの若者と接することができました。まだ、実習生になっていない、普通のインドネシア人の若者です。
思えばベトナムでも、日本でも 多くの実習生とは接してきましたが実習生になる前の若者の本音が聞けたのは今回が初めてでした。
多くの場合、面接はジャカルタで行われます。今後、彼らが参加しやすい面接の形を考えなくてはいけません。(もちろん、日本へ行くためのチャンス自体も増やしてあげなくてはいけません。)
情報発信にせよ、面接にせよ、これまで以上に力を入れなくてはいけない!
そう思わせられる、非常に貴重な経験でした。
最後に、
今回の視察をご提案くださった送出機関カチココロ様/ロンボク島日本語学校LPKS TAKESHI のスタッフの皆様。インタビューを受けてくれたアギスさん、エカさん ありがとうございました。
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