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Vol.097サッカーの話(その1ヒートアップとデマ)

みなさんこんにちは!ジャカルタの下村…は過去の話で本帰国を済ませた今は奈良の下村です。

おかげさまでインドネシアから訪日済みの実習生が増え、私も今後は日本での活動がメインとなっていく予定です。

とは言え、面接などでジャカルタへは同行させていただく事は変わらずですし、このインドネシア通信も、訪日済みの実習生の話題も加え 継続して発信していく予定ですのでもう少しお付き合いいただきたい所存。

今回はサッカーの話です。

このインドネシア通信を読んでくださっている方なら「何故それをネタにしない?」と思われた方も多いのではないかというサッカーの話です。大変お待たせしました。

昨年から始まっているワールドカップ予選では日本とインドネシアは同グループ。すでに日本対インドネシアの第一戦は昨年ジャカルタで開催され日本の勝利という結果に終わりました。

また、つい先日の2試合では我らが日本は予選突破を確定させ、インドネシアも何とかプレーオフへの出場への可能性を残したところ。両チームとも健闘していますね。

ついに「サッカー」ネタを公開

こんなにいいネタがあるのに記事にできなったのは掘るほどにネタが増え、インドネシアという国や、インドネシアからの実習生達を理解する上で色々な(中にはネガティブなものも含め)情報が見つかってしまい収集がつかない状況になっていたからです。

とは言えサッカーというのはある種の共通言語のようなもので、ワールドカップという大きな舞台で同じグループになっているならなおのこと話題にもなりますね。

今回無理やり(?)形にはすることができましたのでやっとのことでご紹介できる状況となりました。
さっそく行ってみましょう。

インドネシア国内のサッカー事情

以前、男女混合でも行えるスポーツとしてバドミントンが人気であることをご紹介しましたが
男性に限れば一番人気はサッカー。また観戦という意味でも人気はサッカーが一番のようです。

しかし白熱しすぎるあまりインドネシアの国内での試合においてはサポーターが過熱しすぎる事もしばしばな様子。広大な領土、地域格差も大きいので根底には地域間のライバル意識というようなものもあるのかもしれません。

また、日本への実習生としての来日や他の国、都市部への出稼ぎなどが盛んな国ではありますが、裏を返せば地元でいると生活が良くなることは見込みにくい、という鬱憤などもあるのかもしれませんね。

過激化するサポーター

サッカー関連のニュース等で「世界最恐」と言われるくらい、スタジアムでの暴走が度々話題になっています。

  • インドネシアのスタジアム暴動、「選手の腕の中で」死んだ人も 子供の犠牲32人に
  • https://www.bbc.com/japanese/63126778
  • 狂気と暴走 インドネシアサッカーの苦悩
  • https://asiandocs.co.jp/contents/264
    ※有料ですが上記リンクのアジアンドキュメンタリーはインドネシアだけでなくベトナムや他のアジアの国を知る上で非常におススメできるコンテンツです。

ただ、世界最恐というのはさすがに言いすぎだとは思いますし、こういった事故についてはサポーター側だけの問題ではなくスタジアムの管理体制にも原因があるのではないかと思います。

日本戦ではそこまで荒れず?!

実際に、日本インドネシア戦も当初はこういった背景をご存じの方からは荒れるのではないかという予想もあったようですが無事クリーンな試合として終えられましたね。(それどころか他の試合よりもファウルが少なかったとの話まで)

きっかけがあれば一気に…

しかしバーレーンとの第一戦においては疑惑の判定に対しネット上ではインドネシアサポーターがかなりヒートアップしていた模様です。攻撃を受けて判定を下した主審のインスタグラムアカウントは停止になってしまったとか。

そのバーレーン戦の初戦はバーレーン側で行われたので次戦はインドネシアとなる予定ですが、こういった事件や選手に対しての殺害予告(!)まであったらしく、バーレーン側が開催地の変更を求めているというニュースまであったようです。(結局第二戦はジャカルタで行われ見事インドネシアが勝利しました。ほっ。)

バーレーン、来年3月インドネシア戦の会場変更を要求か…ATの長さに不満の相手サポから殺害予告

フェイクニュースも?!

また、日本戦において「日本代表FW上田綺世、インドネシア代表に帰化した」というフェイクニュースが拡散しました。

と言った珍事件も。

この事件の背景にはインドネシアは旧オランダ植民地で、現在もオランダ人サッカー選手の中には、インドネシアにルーツを持つ方も少なくない状況があります。

そういった選手をインドネシアに帰化させ、代表でプレーさせるという状況がインドネシア代表の中で一般的な補強になっているという点が考えられます。

オランダを中心に補強選手が20名以上?!

その数なんと20名以上。日本も古くはラモス瑠偉選手、呂比須ワグナー選手など各世代に1人こういった選手がいましたが同じ世代に20名以上となるとそれは果たしてインドネシア代表なのでしょうか?

これについてはインドネシア国内でも色々な意見があるようです。

また、余談ですが、有名なインドネシア系オランダ人としては ミュージシャンのエドワード・ヴァン・ヘイレンが挙げられます。

話が少し脱線しましたが、こういった状況があり、日本代表選手の中からもインドネシアに帰化というデマを信じてしまう人が多くなってしまったのかもしれませんね。

実習生達にあてはめてみる。

実は一度、インドネシアの方とこういった過激なサポーターの件について話したことがあるのですが
「ああ・・・」と言った感じで やはり一般的なインドネシア人にとってはあまり誇らしいものではないようです。

(そりゃそうですよね。)

どうしてもクローズアップされがちですが(自分で紹介しておいてなんですが)やはりごくごく一部だけの存在で大多数はそうではないようですね。

同様に、日本でも昨年大晦日にインドネシアの若者が大勢、大阪の道頓堀で騒いでいたようですが大阪に配属の実習生にその話をしたところ 同じく「ああ・・・」と言ったリアクションでした。彼も知ってはいたものの、あまり興味はなかったようです。

あまりの興味の無さに厳しく注意する気も起きなかったことを憶えています。

若い人は、サッカーには特に「熱しやすい」!

平均年齢の若さゆえか熱しやすく過激になりやすいという点があるのは間違いないのでしょう。

ただ、それは一部であり大多数のインドネシアの方はおだやかで 過激な一部に対してはかなり冷静に見ているようです。

この点は大きな心配をする必要まではなさそうですがフェイクニュースの件は少し気がかりですね。

先に紹介したデマが拡散した背景には おそらく、そうだったらいいな という希望も多く含まれていたのだと思われます。

若者にありがちな失敗

しかしそれなら、日本でも闇バイトの勧誘やそれに騙される事件も横行しているので同じではないでしょうか。 決して インドネシア人特有の という問題でもなさそうですね。

こういった点は我々組合からも常に注意喚起を促しますが、受入企業様の方でも時々注意をしていただけるのが最も良いのは間違いありません。

インドネシア人だから という話ではなく、若者にありがちな失敗として注意してあげるのが良いのかもしれませんね。

長くなってしまいましたので一度このへんで。


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