みなさんこんにちは!ジャカルタの下村です。
こちらに来てから本当にたくさんの物を見て聞いて(食べて飲んでetc. . .)経験しましたが、ひとつの指標となるのは…
1年間で何度見たか?あったか?
というポイントだと思っています。
実習生の故郷のような場所とジャカルタは大きく違うので、ここでの経験をそのままインドネシア全土に当てはめる事はできませんがそれでも日本とこの国の違いを理解する上では重要な事だと思います。
今回はこの回数をテーマにいくつか見ていきましょう。
①見た回数 数えきれないくらい多い
●2ストロークのバイク
ここでは古いバイクも非常に多く、白煙を上げて走る2ストロークのものや、最近では見ない、古い形のものを見ない日はありません。
古いバイクを愛する旧車の文化もあるようですが、 そういった少し古めかしいバイクや車を見かける回数は日本と比較になりません。
また、そのための小さな修理工場も下町エリアではよく見かけます。
ちなみに、すでに新車で2ストロークのバイクを販売することはできない状況ですが、この2ストロークのバイクは代表的な例で、他にも車や衣服、カバンなど古いものでも修理しながら長く大切に使う、という文化が根付いているように感じます。

●屋台
これも非常に多いです。
日本のように始める際に申請や許可と言った制度はなさそうで(もしくはあるけど機能していないのか)特に週末は屋台だらけになります。場所によっては毎週末お祭りのような状況。
中でも食べ物関係が最も多く、スマホやマスク屋さん、中古のフリマのようにノンジャンルで色々な物をシートの上に並べて売る人の姿も。
私も本帰国の際には持って帰れない物をこういった感じで売ってしまってもOKなのか!?

●トゥクトゥクと電気自動車
これもどちらも毎日見ます。
この車バージョンのようなボロボロの乗合バスも見る一方で最新式の電気自動車も目にする機会は非常に多いです。
スラムのような場所のすぐ隣が高層ビル群、といったように建築物も同じことが言えますが、路上でも同様です。
古い物を大切に長く使う一方で最新のものの導入も日本よりも早く感じます。
(電気自動車に関しては弱点の寒さを考えなくても良いというのも大きな理由かもしれませんね。)
ジャカルタは色々な場面で古いと新しいが混在している場所ですね。

1枚にこのトゥクトゥクと電気自動車が両方映った写真を撮りたいのですがこれが意外と難しい。
②見た回数 そこそこ多い
●物乞い
これは日本ではあまり見ませんがこちらではいる場所にはいる、といった状況です。
身体に障害のある方や、体をシルバーにペイントしたり着ぐるみを着た若者の姿も。(これはある意味では大道芸人に近いものなのかもしれません。)そして現地の方が彼らにお金を分け与えてあげる姿もまたよく見ます。
イスラムでは裕福な人は貧乏な人に分け与える事が重要とされていますのでこういった事は我々の感覚よりも日常的なものなのだろうと感じます。

●おしゃべりタクシードライバー
体感で10回に2~3回は英語で話しまくるタクシードライバーに出くわします。
おそらく英語で話せるだけならもっと多くのドライバーが話せる状況ですが、ぐいぐいと色々な話をしてくれるドライバーが一定数います。
だいたいは年配の男性。「おまえ日本人か!俺の車も日本製だ!」(なぜか得意げ)や、実習生の話をすると「俺も日本に行けるってことか?」といった話もしましたね。
また、タクシードライバーは全体的に地方出身者が多くジャカルタ出身者は多くないようです。
彼らと話すと、一般的なインドネシア人の考え方が少し見えてくる気がしますし、インドネシアの方はこういった性格だから実習生達も日本語を覚えるスピードがとても速いのだろうな・・・と感心します。
ちなみに私もドライバーのおっちゃんも英語のレベルはお互いに低いので会話が成立します。
流暢すぎると逆にわからない単語が増えて理解不能になります。

●渋滞
これはもうジャカルタ名物と言っても良いかもしれません。
「数えきれないほど」ではなく「そこそこ」にしているのは、渋滞と言っても、いつもどこでもという訳ではなく、ある程度傾向があるからです。
ジャカルタは、ジャカルタ外から仕事に来ており、休日は実家に帰る人が多いという状況から、特に混むのは金曜日や連休前。特に午後からは非常に混みます。
土日は人気スポット周辺が混みますが、上記連休前の渋滞とは場所が違いますね。
なお一番混むラマダン(断食月)とレバラン(ラマダン明けの長期休暇)は移動時間が普段の2倍以上になる事もあり、インドネシア訪問自体おススメできません。
インドネシア訪問が週末になる場合は日程も重要になりますね。

③見た回数 非常に少ない/ない
●喫煙する女性
話を聞くと、例えば送り出し機関のスタッフさんの家族や、実習生の友人などでタバコを吸う女性もいなくはないという事ですが、普段生活をしていて見かける機会は非常に少ないです。
こちらの女性の方の場合、田舎ではヒジャブの着用率が高く、都会では反対に低いといった話を聞いたこともありますので、周りの目というのもあるのかもしれませんね。
ただ、女性は一般的に喫煙率はとても低いと言ってよい状況です。
もちろん、現段階ではヤマトデータベースで訪日が決まった女性の実習生の中にも喫煙者はいません。

●ぼったくり
今思い返しても大きな額のぼったくり被害に会ったことはありませんでした。
一度タクシーで少し多すぎるチップの要求を受けたことがあったくらいです。その時はちょうどラマダン時期で渋滞がひどかったので、ドライバーの気持ちも理解できるのですが・・・はっきりとNOを伝えたところ、引き下がってくれました。
こういった点は我々外国人にも比較的安心ですね。
※こちらでタクシーは配車アプリを使用する事が多いのですが時々、自分の取り分を増やすため、乗車時にアプリをキャンセルさせて、アプリでの提示額をそのまま自分の収入にしようとするドライバーがいます。
上の件ではそれ以上に上乗せしての金額の提示でした。皆さまもジャカルタでタクシーアプリを使用の際はこんなドライバーにはご注意を!

●女性タクシードライバー
もう一つタクシーの話題になりますが、これも1年で1度だけでした。
インドネシアと言うより、イスラムの習慣が理由のようですが、基本的には仕事をするのは男性で、女性は結婚したら家庭に入るというのがこちらの方の人生では最も多いスタイルという話はよく聞きます。
ですので、結婚後も仕事をする女性自体少ないようなのですがタクシードライバーは特に男性の仕事、といった考え方のようです。
少し話してみると、彼女もクリスチャンということで納得。
実習生でも、女性の場合、既婚者が候補者になる事は少なく、未婚の女性の実習生達も、日本で得た給与を、将来の結婚や出産、子供の教育の資金にしたいという声はよく聞きます。
締め・・・
今回の話を書いていて思う事は
「インドネシアの方の性格が見えるようで見えない。」
という事です。1年ではまだまだなのかもしれませんね。
- 新しいものもたくさんある状況なのに、古い物も大切にしている。
- 大都会なのに生活方式は田舎に近い点がある。
- 非常に外交的な性格な人も多いのに、人の目を気にしなくてはならない場面も少なくなさそう。
こういった反対にも思える点が両方見えると、どちらが本当なのだろう?と思ってしまいます。
これらは例えば、貧乏⇔裕福、田舎⇔都会、のように環境が理由になっているものでしょうか。それもあるのかもしれませんがそれだけでもなさそうな気がします。
もしかしたらインドネシアの方がこの記事を読めば
「下村、それはね・・・」
と教えてくれるのかもしれませんね。
それか、1年後、2年後、すでに日本に行った実習生が日本語がもっと上達したら聞いてみよう。
意外な答えが聞けるかもしれません。
そういった「これから」に期待しながら、今回はこのへんで。